明日の伝説

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スーパー戦隊シリーズ15作目『鳥人戦隊ジェットマン』(1991)25・26話感想

 

 

第25話「笑う影人間」


脚本:荒木憲一/演出:蓑輪雅夫


<あらすじ>
マリアの繰り出すバイオ次元獣第1号・ライトアルマジロは腹部のライトを人間に照射すると、その人間の影が実体化して人々に襲いかかる。これを迎撃しようとするジェットマンだが、凱だけはポーカーで負けて気分が悪いせいか出撃を拒否してしまう。全員が揃わない状況で出撃した4人はライトアルマジロにボコボコにされた挙句、影ジェットマンの魔の手にかかってしまった。


<感想>
第3クールが始まりました。前回の感想でも言いましたが、今回から感想のペースはYouTubeの無料配信に合わせます。


その一発目は凱メイン回で、箸休めとなっていますが、地味に横糸の要素は充実させており、これまでに比べて荒木脚本もだいぶクオリティが上がっています
バイオ次元獣という新たな怪獣へのパワーアップもそうですが、大きなポイントはグレイとマリアの関係性の補強、そしてもう1つがグレイと凱の因縁
後半に向けて、凱にもようやくヒーロー性が与えられるようになり、今回はかつて苦汁を嘗めさせられたマリアとグレイの2人にたっぷりお返ししています。
また、今回は凱が孤独な状況で奮闘しなければならないので、ここで改めて凱の「二番手」としてのかっこよさが描かれても違和感がありません。


バイオ次元獣のライトアルマジロですが、流石に強化されているだけあって、特殊能力だけではなく結構強めのスペックとして描かれています。
影との戦いとかを抜きにしても5人が力を合わせないと勝てないというバードニックウェーブの設定が有効です。
パワーバランスとしてはこの頃になると竜≧凱>雷太>アコ>香でしょうか、特に香は最初めちゃくちゃ弱かったのに順当に強くなっています。
凱と素人3人の間に超えられない壁がなくなりつつあって、この辺りにくるとだいぶチーム力もアップしているなと。


前回までが大ピンチという大ピンチでしたから、その山場を1つ乗り越えたことでガツンとメンバーも成長したことが大きいのでしょう。
また、影の表現の仕方も、いわゆるシンケンジャーの黒子にちょっと近い感じの衣装で再現しているなどといったところで工夫が凝らされています。
ラストの「影人間だ」と言ってはしゃぐ凱はちょっと違和感ありましたけど、まあ井上脚本以外ではあんまりそういう泥沼を描かないというバランスでしょう。


そしてまたね、敵側も密かに注目すべきところで、何といってもグレイとマリアですよ…いいねえ、この2人の報われない儚い関係性が大好きです。
ジェットマンの泥沼の不器用な恋とは違う、渋くて深い大人の愛…マリアをお姫様抱っこするグレイトか本当に男前というかダンディ過ぎますよ。
うん、剣の修行ばっかしてるシンケンジャーの気が利かない野郎どもは是非グレイに弟子入りして「男のダンディズム」というやつを学んできなさい
なんて冗談もそこそこに、内容としてはまあまあいい感じにまとまっています。


ロボ戦も今回はグレートイカロスを使わずにジェットガルーダのみであっさりと倒し、バーストじゃなくてクローで倒すのがまたいいですね。
総合評価はB(良作)、この辺りに来るとようやくメインライターとサブライターの回のバランスも良くなってきました。


第26話「僕は原始人」


脚本:荒川稔久/演出:蓑輪雅夫


<あらすじ>
グレイが送り込んだジクウマンモスによって原始時代にタイムスリップさせられたジェットマンたち。雷太はそこで香にそっくりの原始人の少女リーカに出会い、親しくなった。このまま原始時代でリーカと共に幸せに暮らそうかと考え始める雷太だったが、そこにジクウマンモスの魔の手が襲いかかる。


<感想>
スーパー戦隊シリーズお得意のタイムワープネタですが、話のメインとなっているのは雷太。今までも散々突っ込んできましたが、改めて言わせてください。


雷太、お前にはさっちゃんというステディがいるだろう!


いやもうね、雷太が香に片思いという設定にどう決着つけるんだろうなあと思ったのですが、まあ荒川氏が見事に決着つけてくれました。
雷太ってまあ言ってみれば非モテの童貞を体現したような男だったので、こういうエピソードを書かせたら荒川氏はまあいいよなと。
それから原始人リーカと香を演じ分けた岸田氏も体を張ってよく演じ切ってくださいましたね…元が美人だからか、原始人になってもやはり美人
というか、普通に原始人に馴染んでる雷太は一体何なんだ?元が農耕民族で田舎暮らしだったとはいえ、あの順応性は凄かったです。


ただなあ、これはどうしても気になってしまうことなのですけど、荒川氏ってどうしてこうも隙あらばラブコメネタやオタクネタ、名古屋ネタに走りたがるのでしょうか
本人が「王道系は苦手」と戦隊ムックのインタビューで仰っていましたが、おそらくは師匠筋の上原正三大先生のエピゴーネン(亜種)でしかないというコンプレックスがあったのかも。
なにせ「仮面ライダーBLACK」で吉川Pに「上原正三は2人もいらない」と却下され、それで差別化のために作った回がアイドル回だからなあ…少なくとも正統派でないのは事実。
ただ、逆にいえば、だからこそ本作や「カーレンジャー」のような正統派とはちょっとズレた自由闊達な作品の方がやりやすかったのかもしれませんね。


因みに初メインの「クウガ」はどっちかといえば荒川氏というより高寺Pの色の方が強いですし、それで自由にやった「アバレンジャー」は失敗に終わってます。
デカレンジャー」もほぼ塚田Pの言いなりだったそうで、だから自由にやらせてもらえたのは「アバレンジャー」「ゴーカイジャー」「アキバレンジャー」くらいじゃないでしょうか。
荒川氏がどういうライターかを知りたいなら、是非弟子の香村氏と手がけた「アキバレンジャー」をご覧になってください、めちゃくちゃオタクな方向に全振りしてますから。
内容としては、雷太が改めて香への片思いを振り切ってジェットマンとして戦う意味を描いてくれただけよかったかなと思いますが、可もなく不可もなしということで総合評価はD(凡作)

 

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