明日の伝説

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私とスーパー戦隊シリーズについて

gingablack.hatenablog.com

でも書きました通り、私は数ある娯楽の中でも特にスーパー戦隊シリーズが大好きです。「秘密戦隊ゴレンジャー」が始まって以来実に45作ものシリーズ作品を作り上げて参りました。
その歴史の蓄積は伊達ではなく、一見分かり易そうで実はとても奥深い普遍性を備えており、また時代毎にヒーロー像を怠ることなくアップデートし続けてきたからこそ、今日の人気に至っています。
そんなスーパー戦隊シリーズの一ファンとして、私がここに至るまでにどのような経緯を辿ったのかをある程度時系列で書いてみます。

 

(1)最初のきっかけは「鳥人戦隊ジェットマン」(幼少期)

 

私がスーパー戦隊シリーズに入ったきっかけは6歳の時にリアルタイムで見た「鳥人戦隊ジェットマン」でした(この時点で年齢がバレる笑)
ジェットマン」以前で記憶にあった戦隊は「マスクマン」〜「ファイブマン」で、しかも「マスクマン」はなぜか保育所の学芸会でヒーローごっこじみたことをやらされたのです。
初めて買い与えられた戦隊玩具はイエローライオンの個人武器・ライオンバズーカで、その後「ターボレンジャー」のターボロボとターボラガーを買ってもらったくらいでした。
しかし、その辺りの戦隊はいずれもクリスマスプレゼントで親から玩具を買い与えてもらった記憶がかすかにあるものの、作品そのものを熱中して見たことはありません。
それが作品に初めてハマって一年通して見たのが「ジェットマン」で、とにかく第一話で主人公・レッドの恋人が死ぬという展開が衝撃的でした。
そしてそこから展開される人間関係の修羅場の数々やチームヒーローとは思えない酒とタバコと女の結城凱など、子供の私には理解できない世界です。
当然ストーリーの内容は理解できませんが、この作品があったからこそスーパー戦隊シリーズに入る最初のきっかけになったのは間違いありません。
私が未だに歴代戦隊の中で「ジェットマン」が「ギンガマン」に次ぐ第2位にランクインしているのも、この原体験が昨日のことのように思い出されるからです。
その上で大人になって見直した今でもやはり群を抜いた完成度を誇り、未だに心の中を刺激してくる、色んな発見がある作品だと思います。

 

(2)世界観に没頭したファンタジー戦隊三部作「恐竜戦隊ジュウレンジャー」「五星戦隊ダイレンジャー」「忍者戦隊カクレンジャー」(小学校低学年)

 

小学生に上がると今度はシリーズに新たな波をもたらしたファンタジー戦隊三部作「恐竜戦隊ジュウレンジャー」「五星戦隊ダイレンジャー」「忍者戦隊カクレンジャー」が始まります。
この三部作はストーリーもそうですが、それ以上に「ファンタジー」という世界観そのものが魅力的で、キャラもロボもデザインも「ジェットマン」までとは大きく異なっていました。
俗にファンの間で言われる「戦隊黄金期」なのですが、まさにこの戦隊黄金期を私は友達と盛り上がりながら、玩具も買い与えてもらって毎週テレビの前で噛り付いて放送を見たものです。
特にダイレンジャーなんてあの難易度の高い名乗りを何度真似したことか……私の小学生生活の半分は戦隊シリーズと共にありと言っても過言ではありません。
とはいえ、なんとなく「カクレンジャー」の後半から終盤にかけて、段々とそのブームが沈静化していく様が伺え、画面からも黄金期の輝きが消えていくのが伝わってきました。
同時に私は子供心に「戦隊シリーズはここで一旦卒業かな」と思い、「カクレンジャー」を終えた後の私はしばらく戦隊シリーズから遠ざかることになるのです。

 

(3)他の娯楽に熱中して見ていなかった「超力戦隊オーレンジャー」「激走戦隊カーレンジャー」「電磁戦隊メガレンジャー」(小学校高学年)

 

忍者戦隊カクレンジャー」までで戦隊黄金期のブームが沈静化し、スーパー戦隊シリーズへの熱が冷めた私は「超力戦隊オーレンジャー」「激走戦隊カーレンジャー」「電磁戦隊メガレンジャー」を見ていませんでした。
単に好きとか嫌いとかではなく、スーパー戦隊シリーズ以外の娯楽に熱中していたのも大きく影響しており、中でも大きかったのが「スーパーマリオRPG」「ファイナルファンタジーⅦ」「ポケットモンスター」です。
そう、ゲームも任天堂一強からプレイステーションセガサターンニンテンドー64など次世代ゲーム機が台頭して群雄割拠の時代に突入し、その中で様々な子供向けの娯楽にハマった時代でした。
中でも「スーパーマリオRPG」はRPGの世界に私を誘ってくれたスーパーファミコンの最高傑作であり、このゲームをプレイしていなかったら「ファイナルファンタジーⅦ」「ポケットモンスター」はやらなかったでしょう。
そういう経緯もあり、小学校高学年になる頃には既に私はスーパー戦隊シリーズに見向きもせず、他の子供向け娯楽に熱中するようになっていったのです…子供とは何とも残酷な生き物ですね。
一応私の一つ下の学年の子達が「メガレンジャー」にハマっていて、「久保田のおっさん」「ギャラクシーメガ」といった単語を連発していた記憶があり、ただ私は「何のこっちゃ?」と無視していました。
それどころか、友達に勧められて見た「メガレンジャー」の回がスーパーギャラクシーメガがボロボロに負ける回で、その時の健太たち5人が弱そうに見えたのもあって、「今の戦隊はこんな頼りないのがヒーローなのか」と思ったものです(ファンの方ごめんなさい)
しかし、そのメガレンジャーの最終回のあと、私はあるものを目にして、再びスーパー戦隊シリーズの世界へとリターンすることになります。

 

(4)スーパー戦隊シリーズの奥深さを教えてくれた「星獣戦隊ギンガマン」「救急戦隊ゴーゴーファイブ」「未来戦隊タイムレンジャー」(中学時代)

 

スーパー戦隊シリーズへの熱が冷めていた私を引き戻してくれたのが1998年の「星獣戦隊ギンガマン」でした、もうこの作品と私が出会うのは運命だったとしか思えません。
メガレンジャー」最終回の後に見たギンガマン第一章の予告が凄まじいクオリティの高さで、「何だこれは!?」と思い、試しに第一章「伝説の刃」をリアタイで視聴しました。
詳しい所感はギンガマンの魅力を語る時のために取っておきますが、まあとにかく戦隊シリーズと思えないほどの熱量にスケール感、そして佐橋俊彦先生の音楽の壮大さ。
正に「鳥人戦隊ジェットマン」の第一話を見た時と同じ、否、それ以上の衝撃を感じ取り、シリーズ全体としても黄金期の熱量がテレビの中に蘇ったかのようでした。
しかもこの時は中学生だったのもありストーリーもキャラクターも完璧に理解できる状態で見たので、もうぐうの音も出ないほどの面白さに熱中して見てしまったものです。
その後の「ゴーゴーファイブ 」「タイムレンジャー」もそんな「ギンガマン」が築き上げてくれた完成度の高さをしっかり維持し、とても高い完成度の作品で安心して見られました。
戦隊シリーズから離れていた私はこうして「ギンガマン」「ゴーゴーファイブ」「タイムレンジャー」で再びスーパー戦隊シリーズに引き戻されることになったのです。
特に「ギンガマン」との原体験はいまだに忘れられず、もしこの作品を見ていなかったら今こうして文章にして思いを書くなんてことはしていなかったでしょう。
スーパー戦隊シリーズでこんなにもクオリティの高いものができるのかと奥深さを教えてくれたのが中学時代に見た3作品であったと思うのです。

 

(5)再び離れた「百獣戦隊ガオレンジャー」「忍風戦隊ハリケンジャー」「爆竜戦隊アバレンジャー」「特捜戦隊デカレンジャー」(高校時代)

 

しかし、「ギンガマン」「ゴーゴーファイブ」「タイムレンジャー」で持ち直した私のスーパー戦隊シリーズへの熱も長続きはしません。
2001年の「百獣戦隊ガオレンジャー」で再び私はスーパー戦隊シリーズから離れてしまうことになりました…しかもその理由はかなり後ろ向きのものです。
第一話を見た時、何というか画面全体からそこはなとなく漂うチープさ、そして露骨に「これはガキ向けですよ」と言わんばかりの作りに辟易しました。
そう、思えばこの「ガオレンジャー」から「ああ、東映め。スーパー戦隊シリーズを使ってとうとう金儲けに走ったな」と思ってしまったのです。
この作品で私は「所詮子供向けの作品なんてのは綺麗事では成り立たない大人の事情があるんだ」というシビアな現実を突きつけられてしまいました。
昨年、日笠プロデューサーも去年の東京国際映画祭ガオレンジャートークショーで「玩具が売れれば、変身前のキャラクターに少々力がなくても行けてしまう」と宣ったのです。
それを画面から感じ取った私は自然と離れていき、それから「ハリケン」「アバレ」も、そして「デカ」もどうせ金儲けのためだろうと見るのを回避しました。
まあ「デカ」の時は私は予備校で浪人していてテレビなんか一切見られなかったので見ていなかっただけですが、私の心はこの時期再び戦隊から離れたのです。

 

(6)スーパー戦隊シリーズの可能性を見せてくれた「魔法戦隊マジレンジャー」「轟轟戦隊ボウケンジャー」「侍戦隊シンケンジャー」(大学時代)

 

スーパー戦隊シリーズから離れていた私に再び可能性を見せてくれたのが「魔法戦隊マジレンジャー」「轟轟戦隊ボウケンジャー」「侍戦隊シンケンジャー」でした。
マジレンジャー」は最初見た時こそ「何だ?今度はハリーポッターのパクリか?」なんて思いましたが、蓋を開けて見ると凄く面白いクオリティーです。
完成度の高いビジュアルに5人のキャラクターのバランスの良さ、そして最後の家族戦隊としての全員揃っての名乗り…「ギンガマン」以来の感動を感じましたね。
続く「ボウケンジャー」もまた「マジレンジャー」とは真逆の冒険者という新たな独自路線を開拓して、非常に面白おかしく仕上げてくれたものです。
とはいえ、これもやはり長くは続かず「ゲキレンジャー」「ゴーオンジャー」はまたもや離れてしまい「シンケンジャー」で戻ることにはなるのですが…。
シンケンジャー」はそれこそ玩具販促に傾いていたスーパー戦隊シリーズの中で久々に真っ当に面白い作品を見たなという感じでした。
こうして、大学時代もまたスーパー戦隊シリーズに関しては見たり見なかったりを繰り返していますね。

 

(7)無料配信で再び戦隊シリーズを俯瞰で見直すようになった「海賊戦隊ゴーカイジャー」(社会人〜現在)

 

そんな付かず離れずを繰り返していた私がスーパー戦隊シリーズの大ファンになるきっかけとなったのが2011年の「海賊戦隊ゴーカイジャー」でした。
奇しくもこの年は3.11の東日本大震災が起こった年であり、またアナログ放送が終了しデジタル放送に移行するなど変化のめまぐるしい時代です。
良いことと悪いことが色々起きた年ですが、個人的に大きかったのが「ゴーカイジャー」の放送とともに東映YouTubeで過去作品の無料配信を始めました。
これにより、今までなら東映チャンネルなどでしか見られなかった東映特撮作品がネット配信を通じて見られるようになったのです。
それに加えて「ゴーカイジャー」が改めて歴代戦隊とのコラボを通して34作品分もの歴史を1年間にまとめ直すという凄い荒技をやってのけました。
賛否両論ありましたが、ここで改めて私はスーパー戦隊シリーズを俯瞰で見てみよう、改めてきちんと向き合おうと思えるようになったのです。
そこからは無料配信はもちろん現行戦隊も追うようになり、スーパー戦隊シリーズを好き嫌いを超えて愛せるシリーズだと思えるようになりました。

 

(8)まとめ

 

改めて、長々と私とスーパー戦隊シリーズの関わりとをまとめ直してみましたが、こうして見ると2011年までは結構行ったり来たりを繰り返してます。
ただ、そんな私でさえこうして今や固定客にさせてしまうほどのシンプルながらも奥深い魅力がスーパー戦隊シリーズには備わっているのです。
この「来るもの拒まず去る者追わず」な懐の深さがあればこそ、今でも私はこうして戦隊ファンを続けているのであろうなと思います。
ターニングポイントはいくつかありますが、特に大きいのはやはり「鳥人戦隊ジェットマン」「星獣戦隊ギンガマン」の2作ですね。
この2作がなければ、今の私はいないと言える程ですし、この2作は本当に何十回、何百回と飽きる程に繰り返し見てきました。

 

以上が私とスーパー戦隊シリーズの関わりです。