戦隊レッド分析表90年代戦隊編(「ジェットマン」〜「タイムレンジャー」)
一応「ルパパト」までの評価を書き終えたので、4回にわけて、歴代戦隊レッドのステータスと全体的な傾向を分析してみます。
評価項目と基準が必要になると思いますので、以下の項目で評価します。
- パワー(戦闘力。5点満点評価)
- インテリジェンス(頭の良さ。5点満点評価)
- テクニック(技のうまさ。5点満点評価)
- メンタル(精神力。5点満点評価)
- リーダーシップ(統率力。5点満点評価)
- 総合力=S(完璧超人)、A(エース)、B(まあまあ強い)、C(普通)、D(弱い)
ちなみに70・80年代戦隊レッドの分析表はこちらです。
それではご覧ください。
- レッドホーク・天堂竜(『鳥人戦隊ジェットマン』)
- ティラノレンジャー・ゲキ(『恐竜戦隊ジュウレンジャー』)
- リュウレンジャー・天火星亮(『五星戦隊ダイレンジャー』)
- ニンジャレッド・サスケ(『忍者戦隊カクレンジャー』)
- オーレッド・星野吾郎(『超力戦隊オーレンジャー』)
- レッドレーサー・陣内恭介(『激走戦隊カーレンジャー』)
- メガレッド・伊達健太(『電磁戦隊メガレンジャー』)
- ギンガレッド・リョウマ (『星獣戦隊ギンガマン』)
- ゴーレッド・巽マトイ(『救急戦隊ゴーゴーファイブ』)
- タイムレッド・浅見竜也(『未来戦隊タイムレンジャー』)
- 全体的な分析傾向
レッドホーク・天堂竜(『鳥人戦隊ジェットマン』)
パワー:5
インテリジェンス:4
テクニック:5
メンタル:1
リーダーシップ:2
総合力:A(エース)
一口コメント:シリーズの分岐点となったレッドだけあって、メンタルとリーダーシップの低さは異常。しかしこの「完璧超人と見せかけた不器用な男」というのが天堂竜という男の魅力ではあるのだが。
ティラノレンジャー・ゲキ(『恐竜戦隊ジュウレンジャー』)
パワー:5
インテリジェンス:4
テクニック:5
メンタル:3
リーダーシップ:3
総合力:A(エース)
一口コメント:天堂竜よりも安定感はあるのだが、それでおも要所要所でメンバーをいまいち引っ張りきれていなかったり、兄を前にしたメンタルの脆さが出たりしているのが特徴的。
リュウレンジャー・天火星亮(『五星戦隊ダイレンジャー』)
パワー:5
インテリジェンス:1
テクニック:5
メンタル:1
リーダーシップ:1
総合力:C(普通)
一口コメント:導師が「天性の素質と気力によって戦ってきた」と言っているとおり、パワーとメンタル以外は軒並み1というステータスの低さであり、主人公属性は全て隣のシシレンジャーに持って行かれた感じ。
ニンジャレッド・サスケ(『忍者戦隊カクレンジャー』)
パワー:5
インテリジェンス:5
テクニック:4
メンタル:5
リーダーシップ:5
総合力:S(完璧超人)
一口コメント:後半から実質のリーダーになったということもあってか、一周回って完璧超人タイプへ逆戻り。その代わり、鶴姫がヒロイン枠として立ったのでこれでよかったのかもしれない。
オーレッド・星野吾郎(『超力戦隊オーレンジャー』)
パワー:5
インテリジェンス:5
テクニック:5
メンタル:5
リーダーシップ:5
総合力:S(完璧超人)
一口コメント:ファイブレッド以来の完全無欠な完璧超人だが、問題はそのことがキャラクターの没個性化を招いてしまっていることであり、世界観ともどもかなり時代遅れな感じがする。
レッドレーサー・陣内恭介(『激走戦隊カーレンジャー』)
パワー:5
インテリジェンス:1
テクニック:4
メンタル:5
リーダーシップ:3
総合力:A(エース)
一口コメント:リーダーシップがあるんだかないんだかいまいちわからないので真ん中を取ったが、インテリジェンス以外はほぼステータスが高めであり、やはりそこはレッドの伝統というものだろうか。
メガレッド・伊達健太(『電磁戦隊メガレンジャー』)
パワー:5
インテリジェンス:1
テクニック:2
メンタル:2
リーダーシップ:1
総合力:D(弱い)
一口コメント:戦闘力だけは突出して強いけど、あとは全部標準以下なので総合力では最下層に来るかと思われるが、まあこれも「メガレンジャー」らしいと言えばらしいかもしれない。
ギンガレッド・リョウマ (『星獣戦隊ギンガマン』)
パワー:5
インテリジェンス:4
テクニック:5
メンタル:5
リーダーシップ:3
総合力:S(完璧超人)
一口コメント:完璧超人にも程がある兄の黒騎士ヒュウガの影に隠れがちだが、ステータスは全体的に高めであり、隠れた完璧超人の系譜に類するものである。
ゴーレッド・巽マトイ(『救急戦隊ゴーゴーファイブ』)
パワー:5
インテリジェンス:4
テクニック:4
メンタル:5
リーダーシップ:5
総合力:S(完璧超人)
一口コメント:会話力こそ低いが、やはり戦士として見たときの総合力は間違いなく完璧超人型であり、流石は救急のプロのことだけはある。
タイムレッド・浅見竜也(『未来戦隊タイムレンジャー』)
パワー:4
インテリジェンス:4
テクニック:4
メンタル:4
リーダーシップ:3
総合力:A(エース)
一口コメント:まだ大学を卒業したてなのでステータスはやや低めがだが、それでも全体的にそつのないステータスでまとまっているところは流石金持ちの御曹司である。
全体的な分析傾向
90年代戦隊に入ると、「ジェットマン」を起点として徐々に崩しが入って行くのだが、それでもやはりまだ70・80年代戦隊に引っ張られているのか完璧超人型が結構いることに驚く。
そしてもっと驚きなのがリュウレンジャーやメガレッドのヒーロー力の低さであり、思えばこの2作品はレッド以外に完璧超人型の人材がいたことが原因だったのかもしれない。
例えばリュウレンジャーの場合は隣のシシレンジャーが実質の完璧超人型だったし、メガレッドにしても追加戦士のメガシルバーが完璧超人型であった。
試行錯誤が続いていた90年代戦隊だったが、ギンガレッド・リョウマを1つのニュースタンダード像として、そこから先はやや崩しが入っていく感じか。
ただし、この時期の戦隊シリーズはいわゆる中央集権型から横並びの自立分散型になりつつあり、ヒーロー像の変化が如実に見て取れるのが面白い。