明日の伝説

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スーパー戦隊シリーズ33作目『侍戦隊シンケンジャー』(2009)27・28話感想

 

 

第二十七幕「入替人生」


脚本:小林靖子/演出:竹本昇


<あらすじ>
十臓との戦いで負傷した丈瑠の傷はまだ癒えておらず、本調子ではなかった。源太はそんな丈瑠を心配して千明とことはに特上寿司を見舞いの品として送るようにするが、その時周辺の人々が変なポーズを取りながら固まって動かないという珍事件に遭遇する。それはアベコンベというアヤカシの仕業であり、丈瑠、流ノ介、茉子もまた同じようにやられていくのだった。


<感想>
さて、ここからはまた4クール目までしばらく箸休めの単独回が続きますが、今回の話は前回までと同じように実質の前後編になっています。
その前編に当たる今回は久々の千明&ことはメイン回だったのですが、この2人がセットで動くのは第六幕以来ですが、あの時とはすっかり力学関係が逆転しました。
剣術もモヂカラも成長した千明が非常に頼もしく、どこか不安げなことはをリードするようになり、やはりシンケンジャーで一番すくすくと成長しているのは千明ですね。
最年少という設定なのもあるでしょうが、ことはの成長速度が「亀」だとすれば、千明はまさに「兎」のようにトントン拍子で強くなっていきます。


いやあ、今回は千明ファンの方々にとっては随分嬉しかったんじゃないですかね、スタートがマイナスだったこともありますが、「ギンガマン」のヒカルばりに千明もグンと成長しているのが嬉しいなと。
まずアヤカシの特性を逆利用して千明とアヤカシを入れ替えさせ、さらにそのアヤカシとサッカーボールを入れ替えて魂を元に戻すように誘導するという作戦が見事でした。
つまり、正攻法がダメならば知恵を使って切り抜けろということなのですが、千明が自由故に咄嗟の機転が利くのは第三幕や第十幕、第十五幕でも描かれていましたしね。
安全で無駄のない戦い方をする丈瑠や教科書通りの戦い方をする無難な流ノ介や茉子との差別化、また真っ直ぐで不器用故に機転が利かないことはとの差別化もよかったです。


それから、ここ数話ですっかり大活躍だった丈瑠を猫殿にしてみんなでいじって楽しむことで丈瑠のキャラにも柔らかさが出て、いい感じに面白くなりましたね。
そしてスーパーシンケングリーン…いやもうね、今回の千明は至れり尽くせりで、初期からグングンと成長する、正に大木のごとく強くなっていて嬉しいです
彦馬爺のいうとおり、丈瑠たちがいなくても自分達だけで戦えるくらいに強くなっていて、それがとてもいいところだなあと。
初期はずっと丈瑠一強で他は引き立て役みたいな扱いでしたが、2クール目、そしてこの3クール目に至ってその戦力的格差が是正されてきているのはいいところです。


あとやっぱり面白かったのは源太で、これまでどこか陽キャすぎて個人的にはウザかった源太を見事に寿司恐怖にさせて落としたのも「よくやった!」と感心しました。
流石にこのままずっと天才が天才のまま無双して終わりとなるとどこぞのビッグワンみたいになりかねないので、その前にきっちりと落とすべきとこで落としといてよかったです。
むしろ源太に関しては天才過ぎる故にもっと落としてもいい気がしますが…あとここ数話で株が上がっていた流ノ介がナニを晒して公然猥褻を第二幕以来久々にやったのも笑いました。
空気の読めないギャグは好きじゃありませんが、こういう筋の通った洒落たコメディは好きなので、今回はその点中途半端にせずしっかりやってしっかり落としています。


総合評価はもちろんS(傑作)、千明とことはのメイン回も含めて小ネタが充実していて非常に面白い回でした。


第二十八幕「提灯侍」


脚本:小林靖子/演出:竹本昇


<あらすじ>
前回、魂を寿司と入れ替えられた時に猫に食べられかけたことで、源太はすっかり寿司恐怖症になってしまった。シンケンゴールドも寿司屋も引退という事態に、丈瑠たちはなんとか彼を元に戻す方法を思案する。一方で外道衆の方は筋殻アクマロと呼ばれる者が現れ、シンケンジャー5人の前に新たな脅威として立ちはだかるのであった。


<感想>
前回の続きですが…源太、とうとう寿司屋から岡っ引きに転職!おめでとう!!


以上が今回の感想ですが、もう1つ本筋の部分に関わるネタとしてはアクマロの登場でしょうか、シタリとは違う意味での知略系の敵というか。
見た目も言葉遣いもスマート、というよりは慇懃無礼な感じはリッチハイカー教授や闇商人ビズネラを思い出しますが、アクマロもその系譜に属する幹部しょうか。
話の内容としては前回で猫に食われそうになった源太が(どうでもいいけど猫が可愛い)寿司恐怖症になってしまうというのを克服するだけのお話です。
で、見所としては序盤以来久々に茉子が見せる「ダメンズウォーカー」モードなのですが、正直私こういうのは苦手なのでいい加減自重していただきたいなと。


でも流ノ介や源太レベルでこれなら、それこそ「ジュウオウジャー」の世界に来たら、茉子姐さんのダメンズウォーカーモードが存分に発揮されるんだろうなあ。
だって、豆腐メンタルで体育座りをしまくってた操とか胃薬必須の大和先生とか茉子にとっては物凄く世話の焼きが甲斐がある後輩たちじゃないですか。
ちなみにギンガマンはメンバー全員メンタルが完璧なので別に茉子が寄り添う必要全くないという…強いて言えばゴウキくらいかな。
そんな源太が最終的にどうやって克服したかというと、彦馬爺さんが無理やり食わせるという荒療治で解決しました。


ちなみにこの無理やり食わせて解決は食物アレルギーだった場合はNGですが、源太は「恐怖症」なだけであって「アレルギー」ではないのでOKです。
そして復活したと思ったら、なんと密かに開発していたダイゴヨウを引き連れて無双、ついにスーパーシンケンレッドが乗ったシンケンオーをかませ犬扱いしてしまいました。
流石にこの辺はやりすぎじゃないかなあ…あとダイゴヨウのデザインはいいんですが、必殺武器がただの銭投げならぬ円盤投げやないかい!
そんなにホイホイ円盤投げつけていいのか!?と思ったのですが、まあ今までのシンケンオーの追加武装も微妙なのばっかだったなあと思いました。


ちなみにこの岡っ引きネタや円盤投げからイメージは「銭形平次」だと思われますが、まあ確かに岡っ引きって現代でいう「警察」だから存在しない職業だわなと。
それをいえば侍はどうなるんだと思いますが、この辺はフィクションということですませておきましょうか
内容的には前回までが物凄い重量級の幕の内弁当だっただけに、なんだか今回はサクサク食べれるスナック菓子を食べてる感じです。
評価はC(佳作)、アクマロネタと源太のギャグがうまく連動しなかったのが原因です。

 

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