明日の伝説

好きな特撮・アニメ・漫画などに関する思いを書き綴る場所。更新停止

オリジナル戦隊草案「覇界戦隊オメガレンジャー」・改良版

以前書いた「オメガレンジャー」という記事の改良版です。企画意図や変身後、敵組織の軍団設定などを更に盛り込んでいます。前回の記事はこちら。

 

gingablack.hatenablog.com

 

f:id:gingablack:20220211103259p:plain

メガレンジャーロゴ

 

企画意図


歴代戦隊の中で「変革」「革新」を目的としたものがこの10年近く目立つが、その多くが表層的な目に見える要素の変化にばかりとらわれ過ぎて、本質的な「何と戦うのか?」を見失っている。そのような状態で作品を作り続けても結局は既存のレールをなぞっただけの平凡な作品にしかならず、戦隊シリーズそのものが縮小再生産の袋小路に陥ってしまう。本作は「破壊」をテーマとし、「日本神話VS世界三大宗教」をベースに、既存の価値観そのものと戦い、それをもって新しい戦隊シリーズのスタンダードを創造する。そうすることで戦隊シリーズが10年先も生き残り、また時が経っても語り継がれるような普遍性のある作品としたい。

 

あらすじ


かつて、日本を守り抜いた神々の魂が祀られている祠が日本全国各地にあったが、近現代化に伴いその魂は失われ消えていたかに思われた。しかし、その魂を継承する伝説の者たちは姿形を変えて現代に生きながらえており、小さい頃から「いつか来るべき戦いの時に備えよ」と教えを説かれ、それぞれに準備をしてきた。そして時は流れ成人となった向日天命(むかひてんめい)は免許皆伝の証を頂いたのだが、ちょうどその日に「アルファヘブンズ」と名乗る者が襲撃し、天命はこれを迎え撃つ。果たして何者なのか、今新たなる伝説の戦いが始まる。


戦隊メンバー変身前


向日天命(むかひてんめい)/オメガレッド


九州の宮崎より出る、天照大御神須佐之男命の双方の魂を継承した伝説の戦士。幼い頃からその宿命を自覚し、高千穂峡の山の中でずっと修行をし、免許皆伝を貰った後は日本全国を行脚する旅に出た。性格はやや斜に構えており不愛想な態度を取るが、奥底は純粋で内に秘めた熱さの持ち主。体格はやや小柄であるものの、繰り出すパワーとテクニカルな戦闘センスが卓越しており、実力はメンバー中最強。特に剣術と手から繰り出す気弾の連続発射が彼の持ち味。嗜好品は焼酎と日本酒、そして地鶏の炭火焼。名前の由来は宮崎の地名「日向(ひゅうが)」と「天照大神」「須佐男命」から。


住吉三水(すみよしさんみ)/オメガブルー


関西の大阪より出る、表筒男命中筒男命底筒男命という海の三神の魂を継承した伝説の戦士。大人になるまでは神社の中で世俗の悩みを聞きながら修行に明け暮れている。冷静沈着というよりは表向き穏やかで淡々としているが、内に秘めたる激情は凄まじく、本気で怒った時の凄さは天命以上である。天命が唯一真っ向勝負で引き分けた相手であり、棒術と手から繰り出す特殊な気功技の派生が彼の持ち味であり、メンバー内では参謀格として立ち回る。嗜好品は酵母100%のビールと串カツ。名前の由来は大阪の地名「住吉」と「三神」「水」から。


諏訪武己(すわたけき)/オメガグリーン


日本の中部地方より出る、建御名方神の魂を継承した伝説の戦士。小さい頃から大工業に丁稚奉公する一方で、使命を自覚して小さい頃から山籠りで狩人として生計を立てていた。性格はとても純朴で大らかであるが、自分の大切な人や物を傷つけられた時の怒りは凄まじいものがあり、また戦士としてのプロ意識もとても高い外柔内剛型。得意分野は体術と弓術であり、大柄な体格からは想像しにくいが射的の正確さは百発百中である。嗜好品は地元の日本酒と信州蕎麦。名前の由来は長野の地名「諏訪」と「建御名方神」から。


石長咲夜(いわながさくや)/オメガイエロー


関東の東京より出る、石長比売と木花咲耶姫の魂を継承した伝説の戦士。生まれてから少女期の12年程を実家の神社の中で巫女としての修行に明け暮れながら過ごしていたが、「可愛い子には旅をさせよ」という親の教育方針から13歳より静岡の富士山へ移り、そこで10年近く修行していた。性格はとてもお淑やかで謙虚だが、芯はとても強くやや天然な側面もある。得意技は柔術と投擲術であり、体格が小柄であるからと舐めてかかる敵を容赦無く倒す一方で、人々に対しては博愛精神を持ち合わせる。嗜好品はお寿司とお神酒。名前の由来は「石長比売」「木花咲耶姫」から。


日高神子(ひだかかみこ)/オメガピンク


東北の岩手より出る、神武天皇の魂を継承した伝説の戦士。幼き頃より武家の子として育てられたこともあり、女だてらに体格もそこそこ大きい。雪国での暮らしが当たり前だったこともあってか、性格はメンバーの中でも非常にさっぱりとした男勝りの性格であり、実は天命と同じ血筋の者であり、ある種の腐れ縁のような関係である。得意分野は薙刀術と吹き矢であるが、天才に見せている努力型であり、小さい頃からストイックに武道に励んでいたため、女性らしい素直な咲夜のことを羨ましくも思っている。嗜好品はひえとベアレンビール。名前の由来は「日高見国」と「神武天皇」から。


変身後の設定


覇界戦隊オメガレンジャー


日本神話として伝えられている神々の魂を受け継ぐ者のみが受け継ぐことができる5人の戦士の称号であり、日本各地の特殊な祠に祀られている戦士の腕輪・ジパンブレスによって変身することができる。変身の時の掛け声は「浄土転生!」であり、それぞれ変身前に使用している個人武器が変身後に洗練・強化されたデザインに変形する。名乗りの口上は「オメガ〇〇!××」で変身後のコードネームの後に変身前の本名を名乗り、「偶像覇界!」という掛け声と共に一目散に敵陣へと突っ込んでいくのが特徴的だ。


オメガ絹衣(シルク)


日本神話になぞらえた神々の能力や魂が具現化したオメガレンジャーの強化服。各戦士の戦闘能力を高めてくれる上、生地が特殊な絹でできている為に破れたりほつれたりしたとしてもすぐに再生可能であり、各人の体格などに合わせる形でまとわりつく。衣装デザインのコンセプトとしては弥生時代平安時代あたりまでの絹織物をイメージしている。神々のパワーが宿っている為、生身では使えないような超威力の技なども使用可能。


天叢雲剣(あまのむらくも)


向日天命(むかひてんめい)/オメガレッドが変身前と変身後に使用する個人武器。天照と須佐男の魂を継承した彼以外にはまともに使いこなすことのできない「3種の神器」の1つであり、その威力は軽く振っただけでも波状攻撃で吹っ飛ばしてしまうほど。変身前でも鉄骨ビルを一瞬で更地にしてしまえるほどの威力を持ち、それ故にこそ使用者の心構えが大事となる。普段は背中に背負っているが、変身後は縮小し左腰のホルダーに収まっている。


天沼矛(あめのぬぼこ)


住吉三水(すみよしさんみ)/オメガブルーが変身前と変身後に使用する個人武器。イザナギイザナミが残した天地創造の槍であり、その威力はあらゆるものを貫き、鋼鉄よりも硬いものですら易々と貫通してしまう。変身前でも使いこなすことは可能だが、三水は余程のことがない限り変身前でこの武器を使うことはない。普段は矛先を隠して杖として使用しているが、変身後になると収縮して左腰のホルダーに収められている。


神立弓(かみたつゆみ)


諏訪武己(すわたけき)/オメガグリーンが変身前と変身後に使用する個人武器。狩りにも使用することができるのだが、殺傷能力が非常に高く、急所を外したとしても食らった者は凄まじい痛みを感じて動けなくなってしまうほどである。変身前でも使いこなすことはできるが、普段は山の中以外で使用することはない。普段は背中に背負っているのだが、変身後になると収縮して左腰のホルダーに収められている。


円月輪(えんげつりん)


石長咲夜(いわながさくや)/オメガイエローが変身前と変身後に使用する個人武器。投擲武器の代表格であり、10km先にいるような獲物でも仕留めることができる伝説のチャクラムで、咲夜以外には到底使いこなせない代物である。彼女の体格に比してやや大きめではあるが、一度その威力を味わった者は彼女に逆らうことすらできないという。普段は背中に背負っているが、変身後になると収縮して左腰のホルダーに収められている。


巴形薙刀(ともえがたなぎなた


日高神子(ひだかかみこ)/オメガピンクが変身前と変身後に使用する個人武器。女性用の薙刀であるものを更に改良して用いているのだが、彼女が稽古や狩り以外で振るうことはない。その威力は絶大であり、軽い風圧だけでも大木を真っ二つに切り裂いてしまうほど。その為、彼女自身は滅多なことでは振るわないよう戒めている。普段は矛先を隠して杖として使用しているが、変身後になると収縮して左腰のホルダーに収められている。


敵組織・総造新教アルファヘブンズ


アルクリス


唯一神メシアの魂が三分割した姿の1体であり、「救い」の権化。複雑化している現代社会を憂い、「世界の救済」を謳っている。しかしその実態は「他民族の制圧」であり、1つの価値観に世界中の人間を縛り付けてしまおうという、極めて強い選民思想に基づいた洗脳を目論んでいる。性格はとてもカリスマ性が強く、何もかもを自分の思い通りに統一しなければ気が済まないと考えており、誰に対しても高圧的な態度あることは一貫している。普段は後ろで構えているのだが、とても強い念能力を持ち、これで部下の怪人たちを圧倒して従わせることができるのだ。名前の由来は「アルファ」と「クリス(キリスト)」から。


デミクリス軍団


アルクリスが指揮する怪人軍団。性格・言行共に優等生思考で、鋳型にハマったような行動をする。とはいってもその思考から生まれる行動パターンは決して良いものではなく、奥底では「世の中の大多数は天才が助けてあげなければどうにもならない愚か者ばかりだ」と考え粛清しようとする存在。知力と武力のバランスに優れており、総合的に見て脅威度は高いのだが、逆に言えば思考や行動のパターンが類型的である為に簡単に破られ易いのが致命的欠陥である。


ベーナイア


唯一神メシアの魂が三分割した姿の1体であり、「慈愛」の権化。「弱きを助け強きをくじく」をモットーとしているのだが、その実態は「弱者を正当化する自分かっこいい」という自惚れであり、それは同時に自分自身が弱者であるというコンプレックスから来るものであった。そのためか、性格は典型的な腰巾着、虎の威を借る狐でありアルクリスのような権力者には媚び諂う一方で、部下や弱者に対しては平然とマウントを取ろうとする小物である。罠を得意としている参謀格であり、人を貶めるための策をかず多く用いる。名前の由来は「ベータ」と「アドナイ(ヤハウェ)」から。


ドーラミツヴァ軍団


ベーナイアが指揮する魔人軍団。性格・言行共に卑劣であり、表向き丁寧さを装っているが裏では相当に卑劣な策を張り巡らせる。自分たちが弱者であるという自覚があり、決して上からマウントを取ろうとはしないが、一方で「強者を弱者に貶める」ことを快楽としている存在。その為武力よりは知力に偏っており、総合的に見た脅威度はそんなに高くないが、思考が読みにくく厄介な奇策でオメガレンジャーを翻弄する。逆に言えば真っ向勝負や持久戦などにはめっきり弱い。


アラーガン


唯一神メシアの魂が三分割した姿の1体であり、「創造」の権化。「圧倒的な力で世界を変える」ことをモットーとしており、三幹部の中でも特に武力に長けており、どこか超越的な存在である。性格は直情径行であり、三枚目属性でもあるのだが、本気を出した時のパワーは3人の中で一番あり、また部下にもそのようなことを敷いている。腰巾着のベーナイアとはツッコミとボケのような漫才を繰り広げているが、アルクリスのカリスマ性の前には強く出ることができず、絶対的なまでの忠誠を誓って行動しているのだ。名前の由来は「ガンマ」と「アッラー」から。


ムスリアーン軍団


アラーガンが指揮する魔人軍団。性格・言行共に直情径行なタイプが多い。上司のアラーガンに似て圧倒的な武力で世界を制覇しようとし、さらには「この世界を変えるのは武力であり、武力こそが至高にして究極の力」と考えている存在。武力に特化しているというだけあって真っ向勝負では苦戦するようにできているのだが、逆にいえば脳筋であるともいえ、行動がワンパターンなためドーラミツヴァ軍団とは逆に奇策を持ってすれば勝てる相手が多く、知力が低めなのが軍団としての弱点である。


バービリー


アルファヘブンズの雑魚戦闘員。普段は人間に化けており社会のあらゆるところに潜んでいるが、世間の情報を収集して上に伝えている。普段は刀剣を持っており、「ビリー!」と叫ぶが、一応人語を喋ることもできる。基本的には赤・青・白のトリコロールカラーであり、どこか愛嬌があるように見える。名前の由来は「ビリーバー(信者)」をもじったもの。