明日の伝説

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スーパー戦隊シリーズ22作目『星獣戦隊ギンガマン』(1998)41・42話感想

 

第四十一章「魔獣の復活」


脚本:小林靖子/演出:長石多可男


<あらすじ>
遂に魔獣ダイタニクスが復活の時を迎え、遠くより異変を感じ取ったリョウマたちはモークから史上最大の戦いが始まるであろうことが告げられる。リョウマたちは覚悟を決めて戦いに向かおうとすると、勇太がやってきてお守り代わりにと自分が頑張っていた時に使っていたハンカチをリョウマに私、それを受け取ったリョウマたちは必ずこの戦いに勝利すると約束し、決戦へと向かう。一方でアースがないために異変を感じられなかったヒュウガもまたブクラテスよりダイタニクスが復活したことを告げられ、ダイタニクスごとゼイハブを倒しに向かおうとする。果たしてリョウマたちはこの死闘に勝利できるのであろうか?


<感想>
さあ来ました、魔獣ダイタニクス決戦の前後編、演出は第三十章以来となる長石監督で、非常に密度の高いドラマを展開しています。
本作は基本的にイリエス編以外はこういう山場の決戦編を全て長石監督が担当しているのですが、やはり80年代戦隊で積んできた経験値は伊達ではありません。
今回はその前編ですが、まず魔獣ダイタニクスの復活、ギンガマンと勇太の約束、そしてゼイハブとダイタニクスとの決戦に出るブクラテスとヒュウガ。
ギンガマン側、バルバン側、そして第三勢力側と三者三様のドラマが絡み合いながら、単なる星獣VS魔獣のバトルに終わらない名編です。


まず冒頭のダイタニクス復活ですが、まずこのシーンの見せ方からして素晴らしい。


「こうしちゃいられねえ、封印の解け具合調べてくるぜ。ふふふはははは!」
「調べる必要などあるものか!ダイタニクスは、復活する!」


やっと操舵士という本来の職務を全うできるシェリンダが喜びつつ、ダイタニクス復活のリアクションをきちっと幹部たちの視点で盛り込むのが素晴らしい。
そして、そのダイタニクスの覚醒はそれ自体が天変地異を起こしてしまうほどの脅威となりうるのであり、リョウマたちの前にかつてない暗雲が立ち込めます。


「魔獣ダイタニクスが復活する」
「えっ?!」
「戦いが始まる。最も厳しい戦いが」


また、ここでブクラテスがダイタニクス復活を察知する一方でヒュウガはアースを失ったばかりに、その危機を感じ取ることができません。
「そうか、アースをなくしたせいで星の危機を感じ取れんのか」とヒュウガのレスポンスの遅さをうまくブクラテスがカバーしているのです。
ここからダイタニクスの復活に切り替わるのですが、いきなり目覚めるのではなく、まず表面の石が剥がれ、少しずつ少しずつ本性を表していく演出が見事。
3クール以上も引っ張っただけあり、この辺りの見せ方、持っていき方は小林脚本と長石演出の最高の合わせ技となっています。


「ダイタニクスが復活すりゃあこっちのもんだ。また昔みてえに、好きなだけ壊して殺して奪いまくれるぜ!」


ダイタニクス復活のシーンはデザインも合わせてまんま「ゴジラ」なのですが、ここは怪獣同盟出身の高寺Pの血が騒いだところでしょうか。
ギンガマンはいよいよ来るべき決戦に備えて出撃するのですが、その前のモークと勇太くんとのやり取りもまた秀逸。


「みんな、気をつけて。必ずここへ戻ってくるんだ。いいね」
「大丈夫、俺たちは勝つよ。絶対に!」
「ああ、信じてるよ」


ここでモークが5人をしっかり気遣う様子を見せた後、今度は勇太くんと合流し、お守りの代わりに白いハンカチを受け取ります。
何が素晴らしいってこういう要所で勇太くんの存在をきっちり物語上に絡めてくるところなんですよね。


「これ、みんなのお守りの代わり。運動会で一等だった時も、テストで100点だった時も、このハンカチ持ってたんだ。だから、だからちょっとは効果あるかも」
「勇太、ありがとう!」
「みんな、負けないよね、絶対」
「ああ」
「勝つに決まってるだろ」
「私たち、今までだってずっと勝ってきたじゃない」
「でも、今度は今までとは違う気がする」
「そんなことない、今までと同じだ!」
「俺たちは帰ってくる、必ずな」
「どんなに強い敵でも、俺たちは負けない。星や勇太たちみんなを守るために!約束するよ」


本作はギンガマン5人と青山親子の出会いを通して高寺Pが「カーレンジャー」からこだわっていた「ヒーローと一般人」の関係性についてしっかり描いています。
その中でも特に視聴者の感情を代弁する狂言回しにしてその「一般人」の象徴である勇太くんは今まで様々なところで重要な役割を果たしてきました。
また、青山親子のおかげでリョウマたちの世界観がギンガの森という「内」から「外」への広がりを持ち、それがここでフィードバックされる形なのです。
もう今や立派な伝説の戦士の仲間とも言える勇太くんに対して理想のヒーローであるギンガマンの縮図があることで、リョウマたちが守るべきものが描写されているのが見事。


「可哀想に、切羽詰まった顔しやがって。こっちは盛り上がる一方でな、1つ派手に暴れさせてもらうぜ。ヤートット!」


ここからギンガマン5人はヤートットを斬り捨てて、剣を突き立てて名乗ります。


「ギンガレッド!リョウマ!」
「ギンガグリーン!ハヤテ!」
「ギンガブルー!ゴウキ!」
「ギンガイエロー!ヒカル!」
「ギンガピンク!サヤ!」
「銀河を貫く伝説の刃!星獣戦隊!」
「「「「「ギンガマン!」」」」」


いつものバンクを使わない名乗りはギンガマン5人の覚悟と決意の表れとして最高にカッコよくなりました。
ここで改めて銀河戦士の5人のかっこよさが示されるのですが、バットバスがこれまた強い。
そしてビズネラも相変わらずの慇懃無礼な態度で「諦めろ」と忠告し、これから始まる決戦のテンションをしっかり高めています。


「ダイタニクスの復活だ!残念だったなギンガマン。野郎ども!この星には世話んなった。ダイタニクスに食わせる前に、たっぷり礼をしなきゃならねえ。戻ってこい」


ここから星獣たちと魔獣ダイタニクスの決戦が始まるのですが、その様はもう完全な東宝怪獣映画(笑)
あれだけ無双していた鋼星獣ですらも容赦無く吹き飛ばされ、超装光ギンガイオーもまた必殺技の銀河大獣王斬りがあっさり無効化されてしまいます。
ここでのシェリンダのパイロットぶりもしっかり描かれ、流石に3,000年前封印する形でしか決着をつけられなかったバルバンの恐ろしさが示されているのです。
そんなギンガマンとダイタニクスとの戦いを見て、ヒュウガとブクラテスも加わろうかとしますが、しかしゼイハブを倒すにはまだナイトアックスの鍛錬が足りていません。


するとそこへ、まさに復讐の対象である張本人のゼイハブが現れるのですが、改めてヒュウガは騎士転生し、黒騎士がナイトアックスで襲い掛かります。


「黒騎士、てめえアースを捨てたな!どうやら今の内に殺しとかなきゃいけねえようだな」


ここで必死に振るうも、思えば剣術・棒術・体術・アースは磨いてきたギンガマンでも、槍術の訓練はしていなかったため効果が倒せません。
しかしこれは同時に私の見立てでは「突発的に得た力ではバルバンを倒せない」ということの表れでもあると思うのです。
「ナイトアックスがどんな武器か?」は終盤で明らかとなるのでその時のために取っておきますが、本作の素晴らしいところは安易なスポ根ものにしていないこと
小林女史、それから高寺P共にいわゆる「努力と根性さえあればなんとかなる」という昭和方式のスポーツ根性を決して肯定していません。


このナイトアックスを使った黒騎士の戦い方は見た目こそ様になっていますが、ではそれがヒュウガらしい戦い方かと言われると違いますよね
だからこそ決して、安易にナイトアックスで倒せる展開にしていないのですが、思えばこの戦いの構造は第一章と同じです
あの時と比べてヒュウガは黒騎士にも転生できるようになり、多少なりともゼイハブと渡り合えるようになりました。
それでもまだゼイハブを倒すには腕も力も足りず、そこにギンガレッドが乱入します。


リョウマもこれまで数多くの敵を屠ってきた閃光星銃剣を使って攻撃しますが、ゼイハブの肩を貫いてもビクともしません。
まさに不死身の肉体で、どうすればいいのかわからないのですが、次の瞬間ナイトアックスを手にしたレッドに凄まじい電流が!
ここで満身創痍地に陥ったレッドに訪れてしまう、かつてない大ピンチ!


「ギンガレッド、伝説の剣の切れ味、自分でためしてみるか」


ここでなんとギンガレッドの星獣剣がまさか自分を瀕死に追い込む一撃となってしまいました。
次回で復活するとわかっているとはいえ、ここをリアルタイムで見たときにはマジでトラウマものでした。
しかも転生が解けたリョウマの手に勇太のハンカチが握られているというのがなんとも切ない。


「あばよ、ギンガレッド」


ここで普通の悪党であれば去っていきますが、これまで数々の部下の不義理や裏切り、そしてブクラテスを見てきたゼイハブは決して見逃しません。
なにせヒュウガやブルブラックでさえ死んだと思ったら生きながらえていたのですから、確実にリョウマを殺しにかかります。
リョウマが果たして殺されてしまうのかで次回へつなぎますが、ここでは第一章の時と似た構図を用いつつ、もう1つ隠された意味があるのです。
それはリョウマが腹を刺し貫かれるこのシーンが第十九章の黒騎士の過去で示されていたゼイハブに殺されるクランツのシーンと重なっていること。


そう、ヒュウガがアースを失って以降の展開は2クール目のブルブラックに利用される時と似た状況にしながら、同時にブルブラックが味わったことの疑似的な追体験となっているのです。
故郷の星を失ったこと以外、今度はヒュウガがアースを捨てて自己犠牲に走らざるをえず、またその選択の結果弟のリョウマを失いかけます。
こうすることで、徐々にまたヒュウガも一歩ずつブルブラックが見た深い闇へと引きずられそうになっているのです。
直接的にそう描写されていないものの、構造的にはヒュウガがブルブラックと似た境地に追い込まれているというとんでもないことに。


この構造を読み解くことができてこそ、終盤のあの展開へと繋がっていくのですが、そう考えると最終盤のあの展開はよくできているのだなと。
メインである「炎の兄弟」を中心に据えつつ、ダイタニクス決戦だけではなくそれぞれのキャラクターのいいところがしっかり盛り込まれた最高の決戦です。
評価はいうまでもなくS(傑作)、リョウマに訪れた新たな試練をどう乗り越えていくのかをじっくり見守っていきましょう。


第四十二章「戦慄の魔獣」


脚本:小林靖子/演出:長石多可男


<あらすじ>
ダイタニクスとの壮絶な死闘の中、リョウマがゼイハブに刺されて倒されてしまうが、寸前でヒュウガがリョウマを救い出す。ピンチに陥ったリョウマを救うため、勇太もまた彼が生きていることを必死に信じようと向かった。一方リョウマ抜きで戦っていたハヤテたちギンガイオーと鋼星獣もまたダイタニクスによって窮地に追い詰められる。すると、突然ダイタニクスが異変を起こし始め、帰還したゼイハブが撤退を命じ、バルバンは一度立て直しにかかった。ダイタニクスに起こった異変とは長い封印の間に体が腐っていたことであり、このままではどちらにしろジリ貧だと思ったゼイハブはダイタニクスを見限り、ある作戦を思いつくのだが…。


<感想>
さて、ダイタニクス決戦編後半戦ですが、ダイタニクスとの決着自体は意外にあっさりしています。
しかし、決して物足りないわけじゃなく、ダイタニクスはダイタニクスでしっかりと脅威を示しました。
その上で改めてリョウマ復活の物語と同時に動くのですが、まずは前半のシーンが壮絶です。


まずは前回瀕死に陥ったリョウマを黒騎士が助け、樽爺が煙に巻いたことでバッドエンドから逃れることはできました。
しかし、状況が不利であることに変わりはなく、ギガライノスとギガフェニックスがジェットイカロスよろしく腕を千切られ、ギンガイオーも合体解除に追い込まれます。
まあギンガイオーの合体解除はともかく、鋼星獣が腕をもがれる表現は機械の身体だからこそできる表現であり、なかなかショッキングな映像でした。
そして、シェリンダが言います。


「ギンガグリーン、あたしのダイタニクスで死ぬがいい」


ギンガグリーンへの個人的恨みとダイタニクスを3,000年ぶりに操縦できる興奮とが混ざって完全なランナーズハイならぬドライバーズハイに陥ってしまっているシェリンダ。
しかし、覚醒したばかりなところでいきなりオーバードライブしすぎたせいか、ダイタニクスの体温が急激に上昇し、戻ってきた船長の命令により帰還します。
ここで海へ潜るのですが、なぜダイタニクスが海へ潜るのかというと、急激に動かした身体を冷やすためというのは上手い設定です。


「まったくよ。3,000年ぶりだってのに、誰かが無茶しやがるからよ!少しはダイタニクスのも考えろ」
「落ち着いたら出撃する」
「お前なあ!」


ここでシェリンダは第一章で出撃していなかったせいもあってか、寝起きに無茶してハッスルしたらどうなるかをわかっていません。
しかし、ここで戻ってきたゼイハブが何とダイタニクスから城を切り離すように指示しますが、この辺りの割り切りの速さ、というかドライさがいかにもバルバンらしい。
その作戦の意図はのちに明かされますが、理由はダイタニクスが3,000年もの間封印されていた間に、老化にり肉体が腐食していたためでした。
これも決して唐突に織り込まれた設定ではなく、以前からあったためにまるで違和感がないですし、身体ボロボロな例なら黒騎士の例もありますからね。
ただ、ここで同時にあれだけ復活にこだわったダイタニクスを目的のためにあっさり乗り捨ててしまえる酷さはまさに星獣との絆を大事にするギンガマンとの違いです。


「俺たちゃもっと強くなる」


こんなセリフをヒーロー側ではなくヴィラン側が言うとは驚きなのですが、ゼイハブ船長が言うと決して無根拠な根性論ではないために説得力が生まれます。
一方で、リョウマを手当てしようとしたヒュウガはブクラテスから早く来いと言われるのですが、ここで改めてヒュウガの独白がよかったところです。


「リョウマ、俺はゼイハブを倒すためにアースを捨てた。失敗しても、後にはお前たちが居ると思ったからこそできた賭けなんだ。リョウマ」
「黒騎士、何をしておる?早く来い!」
「リョウマ、生きろ。もう一度立つんだ!リョウマ……いいな」


ここでヒュウガが改めてリョウマの前でだけ見せる特別な思いが描かれたのですが、やはり単にゼイハブを倒すためだけにアースを捨てたわけじゃないとわかったのでよかったです。
自己犠牲を選んだ形にはなっているのですが、それができるのは炎の戦士として跡を継いだリョウマたちがいるからであり、決してリョウマたちの敵になったわけでも復讐鬼となったわけでもありません。
しかもブクラテスにバレないように星獣剣の光の反射でモークにサインを送るという機転の利かせ方も流石で、どれだけ復讐に裏ぶられても可能な役割はしっかり果たしています。
改めてここでヒュウガはブルブラックがクランツを失うことになってしまった時の身を切るほどの辛さを身を以て知ったのではないでしょうか。


そして、ハヤテたちの救援にはボックが駆けつけ、一方でリョウマの救援には勇太くんが駆けつけるという無駄のないキャラクターの使い方も秀逸。
ここに来ると戦いも激化しているので今までのような「戦う」形の活躍は無理ですが、ここでリョウマを助けるヒロイン的存在になったのが見事です。
回復薬を得て回復したハヤテたちは冷静にダイタニクスの発熱に気づき、同じことをブクラテスもヒュウガに指摘し、背中がダイタニクスの弱点ではないかと教わります。
結果として、切り離されてしまったダイタニクスはもはやただの戦う生物兵器でしかなく、暴走するほかはありません。


回復を終えたギンガマンたちは解除こそされたもののまだ戦える星獣たちとともにしっかり戦っており、決してリョウマやヒュウガだけが戦っているわけじゃない見せ方が見事です。
そして久々にブクラテスの許可を得てゴウタウラスを得たヒュウガが騎士転生してブルタウラスになり、ここで改めて「ヒーロー」としてのブルタウラスにしっかりと活躍の場を与えました。
そのブルタウラスは教え通りにダイタニクスの背中を集中攻撃し、その意図を理解した四星獣もまたしっかり活躍を見せています。
もはや敵味方入り交じった東宝怪獣映画大決戦レベルのクオリティですが、ここで改めてリョウマの復活が描かれるのです。


「どんなに強い敵でも俺たちは負けない。星や勇太達みんなを守るために!約束するよ」


ここで改めて今までの行動の蓄積により結実する正統派ヒーローとしてのギンガレッド・リョウマのかっこよさ。
一度臨死体験を味わったことでまたもや魂のステージが一段と高くなったのか、改めてまたもやヒーローとしてのバックボーンが強固に。
90年代戦隊は基本的に「ジェットマン」以降「ヒーロー性」よりも「人間性」に重きを置いた作品が多いのですが、前2作との違いがここで出ました。
カーレンジャー」「メガレンジャー」は一般人であるからこそ描けるヒーロー像というものを目指したのです。


本作はその逆で、強いヒーローだからこそ改めて人々に与えられる希望や愛というものがあります。
それは第十七章から本格的に描かれておりこのダイタニクス決戦編でリョウマの成長を通してはっきりと示されました。
しかも勇太くんだけではなく、晴彦さんや鈴子先生、一郎などなど様々な外の世界の人たちともしっかり交流を描いています。
世界観を内側から外側へ拡張したことでしっかりギンガマンのヒーロー性が普遍性のあるものになり、そこで超越的存在であるギンガマン代表のリョウマと一般人代表の勇太の交流が物語上で大きく機能するのです。


「リョウマ……リョウマ!」
「勇太」
「リョウマ」
「約束だったな。負けないって」


ここで改めてリョウマと勇太が第十七章以来の抱擁を交わすのですが、もはやここの勇太が完全なヒロイン力を放出。
ヒュウガと勇太の2人がリョウマを助けるという構造が美しく、同時にリョウマの「私」がここで実質のクライマックスを迎えます
最初は単なる賑やかしの少年だと思いきや、ここでヒュウガやゴウタウラスに匹敵するレベルのヒロインとなりました。
というか、本来ならこういう役割は花の戦士であるサヤがやるはずだったのですが、彼女は残念ながらヒロイン力が足りなさすぎます。


そんなこんなで完全復活したリョウマが駆けつけるのですが、やはりリョウマとギンガレオン、鋼星獣を欠いた状態では倒せないほどダイタニクスは強かった。
ここで完全に瀕死からの復活を遂げたリョウマが改めて戦線復帰し超装光ギンガイオーへパワーアップ、さらに体を回復させた鋼星獣も贅沢にバンクを使って出撃します。
完全に揃った4体の星獣ですが、まずはブルタウラスから仕掛けました。


「野牛裂断!」


次にギガライノスとギガフェニックスが超電磁スピンならぬギガスピンで追い詰め、完全にトリはギンガイオーに任されたのです。


「バルバン、許さん!うわああああああああああああ!!うおおおおおおおおおおお!!はああああああ!!」


ここで第一章以来となるリョウマの絶叫は凄まじいかっこよさで、まさに「雄叫び上げろ!星獣魂!」という歌詞の通りです。
ギンガイオーが空中を飛ぶと、いつもとは違う応用技を見せます


「銀河獣王無尽斬り!!」


流れ星をバックに放つこの必殺技は最強にカッコ良く、ダイタニクスは破片ごと完全に吹き飛びました。
これによりゴウタウラスと黒騎士は再びゼイハブの復讐のために仲間達の元を離れ、再びナイトアックスの訓練です。
一方のギンガマンは無事にモークたちとともに、勝利の祝杯を上げるのですが、一方でその裏では不穏な動きがありました。
何やらどす黒い笑みを浮かべる意味深な幹部たちを残して、物語は最終盤へ突入していきます。


いやあ、凄まじいスペクタクルの決戦でしたが、ダイタニクスとの決着自体はあっさりだったものの、決して単なる見掛け倒しで終わりませんでした。
ギンガマンや星獣たちを壊滅寸前に追い込み、凄まじい規模の被害を出し、さらにはそこにゼイハブとブクラテスの因縁まで絡めています。
また、サポートキャラのボックや勇太も含めて主要キャラクターが全員きっちり見せ場をもらえているのが見事で、まさに「総力戦」という感じ。
その上でギンガマン、バルバン、そして第三勢力という三者三様が交錯しながらの等身大戦と巨大戦の双方で最高峰のものを見せてくれましたね。


特にギンガレッド・リョウマの瀕死と復活を黒騎士の過去と重ね合わせる形で展開し、丁寧に第二のクランツになることを避けられたのが良かったです。
ここでの重い代償を払ったことがまた終盤へのカタルシスにつながりますし、ヒュウガが改めて単なる自己犠牲だけでナイトアックスの訓練をしているわけではないことも伝わりました。
ゼイハブには効かなくてもダイタニクス戦で活躍していますし、本当に隙のないみ見せ方で、評価はもちろんS(傑作)

 

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