明日の伝説

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スーパー戦隊シリーズ15作目『鳥人戦隊ジェットマン』(1991)15・16話感想

 

 

第15話「高校生戦士」


脚本:渡辺麻実/演出:蓑輪雅夫


<あらすじ>
高校生のアコはクラス対抗合唱コンクールに向け自主練習を行おうとしていた。しかしその時クロスチェンジャーが鳴って呼び出されてしまい、そのことでクラスメートに迷惑をかけてしまう。バイラムは次元獣ボイスジゲンに女性の声を吸収させ、そのエネルギーを破壊超音波に変換する作戦を実行していた。事情を話すことができないアコはキョウコに不信感を持たれてしまうが…。


<感想>
ターボレンジャー」「ファイブマン」に参加していた渡辺麻美が初参加、アニメでいうと同年の「太陽の勇者ファイバード」や前年の「勇者エクスカイザー」にも参加しています。
内容としてはまあありがちなもので、特にここが凄いということもないのですが、改めて「高校生」というアコの設定にきちんと言及してくれたのは良かったところです。
高校生戦士であることは流石に秘密にしておかねばならない…となるのですが、この正体厳守の設定に真正面から突っ込んだのが6年後の「電磁戦隊メガレンジャー」だったのだなと。
そのための素地はここで作られていて、また合唱コンクールという設定や敵の作戦が声を吸収するというのも含めると「メガレンジャー」の文化祭回はこの回のオマージュだったことがわかります。


見所としてはそれなりにあるのですが、まず真面目な方向で語る前にネタ方面でいうとまさかの雷太女装(笑)
いやまあスーパー戦隊シリーズにおいて女装回自体は割とあるのですが、どうして本作では雷太なのか?
流石に竜にやらせるわけにはいかないし、凱もハードボイルドを崩すわけにはいかないし、と消去法で雷太ということになったのでしょうが。
ちなみに小田切長官は宝塚系統というか、いわば「女傑」なので逆に男装麗人とか凄く似合いそうだなあと思います。
ギャグ回でもいいから、男装麗人としてバッサリかっこよく活躍する男前な小田切長官もそれはそれで見てみたかったです。


それで、真面目な話をすると、何があったのかは知りませんが事情を知ったアコの親友・キョウコは最終的に声を取り戻して応援します。

 


ジェットマンでも、アコはアコじゃない!私達は親友よ!」


凄くいいシーンではあるのですが、ここに至るまでのキョウコの心情の変化が描かれていないせいで、田切長官が無理やり脅してキョウコに言わせてる感が強くなったのは残念。
この辺りは「メガレンジャー」もそうだったんですけど、「世間の目」と「ヒーロー」は描くのであれば初期段階からきちんとやっておかないと難しいのだなあと思ってしまいます。
特に本作は井上敏樹先生の脚本回だと基本的に仲間内だけで物語が進行することが多いので、そういう「世間の目」といった部分が感じられないという弱点がありますし。
ジェットマンがどういうヒーローであるかというのも大枠の部分で「とりあえず地球防衛のために戦ってるからヒーローだよね」という大雑把なもの以外には感じ取れません。


それからこれは疑問だったのですが、どうしてバイラムはジェットマンのメンバーの経歴を調べて、プライベートを襲おうという発想に至らないのでしょうか?
この辺り「メガレンジャー」のネジレジアはしっかりやっていたので、その辺りも含めてもっと「正体厳守」の設定に関しては詰めて考えて欲しかったところです。
まあおそらく高校側には小田切長官が手を回して「てめえら金くれてやっからジェットマンの正体を世間にバラすんじゃねえぞゴルァ!」みたいな感じで裏から手を回したのでしょうけど。
せっかくこれまであまり真正面から描かれていなかったアコの「私」の部分に突っ込んで語ったのに、今ひとつ面白みのある展開に至らなかったのは残念で、総合評価はD(凡作)です。


第16話「紙々の叛乱」


脚本:荒木憲一/演出:蓑輪雅夫


<あらすじ>
紙に描かれた絵や写真からその被写体が消えてしまうという怪奇現象が発生していた。その被害の中には有名な画家・間吹周一郎の絵もあったらしい。しかも厄介なことに抜き取られた物や動物が人々を襲ったのだが、一連の事件はトランが中心となって人間の生活を滅ぼそうという企みだった。カミジゲンとの戦いに苦戦する竜たちだったが、少女のオカリナの音色を聴くとなぜだかカミジゲンは苦しみ始め…。


<感想>
前回に続き今回も箸休めみたいな話だったのですが、これはもしかして井上先生が手がける回以外はあまり話を難しくしないでバランスを取ろうという方針があったのでしょうか?
まあ作劇が進化した00年代以降ならともかく本作当時はまだ80年代戦隊の余波を引きずっている節もありましたから、意図的に子供向けとのバランスを取っていたということでしょうけど。
内容的には前回に続き可もなく不可もなしといったところですが、なんか井上脚本に比べて荒木脚本の竜はすごく正統派ヒーロー感が強いのですが、この耐え難い違和感を誰かどうにかしてください!(笑)


内容は少々幻想的というかメルヘンチックな感じでしたが、映像面では漫画や料理本から実物が飛び出してくるというのが面白く、当時にしてはかなりショッキングな映像をいれて楽しませています。
亡き娘のことを思う父親が最後に微笑む少女の絵を見て解決というのは下手ながらまあまあ良かったかなと思うところではありますが、でもオカリナをそのまま懐に入れるのはダメでしょう
あんまり特筆すべきこともなく、評価としてはC(佳作)という感じ。

 

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